高性能Fortran推進協議会
What's new?
2024年9月6日:第1回モダンなFortranワークショップにおける発表資料 を公開しました。
2024年8月30日・31日:第1回モダンなFortranワークショップを開催します。【8/29追記:完全オンラインになりました】
2024年1月24日:情報処理学会 情報規格調査会 SC 22/Fortran WG小委員会「Fortran 202Y規格について議論しよう」
2023年8月25日、特別講演会を開催しました。詳細はこちら。
講演資料を公開しました。
名称変更にあたって
HPF(High Performance Fortran)推進協議会は,高級並列処理言語であるHPF の普及を推進すべく,HPF の入門書「PC クラスタで並列プログラミング」の出版を含んだ活動を続けてきましたが,客観的に判断すると,残念ながら,今後HPF が普及して一般ユーザが使うとは思えない状況ですし,最近のFortran が置かれた状況を鑑みると,HPF というよりFortran そのものの将来が危惧される事態に直面していると感じます.
実際,多くの大学ではFortran を教えませんし,そもそもプログラミング自体を教えないことも多いです.このままでは,Fortran 文化が廃れてしまい,膨大なFortranのプログラム財産は,誰にも使われない遺産とならざるを得ません.しかし,HPF 推進協議会は,科学技術計算には,今でもFortran の優位性は揺るぎなく,Fortran 文化を継承すべきだと考えています.
一方で,Fortran 規格の改訂を受けもつISO のFortran ワーキンググループでは,Fortran にオブジェクト指向や型の抽象化などの近代的なプログラミングパラダイムを取り入れようとする動きが続いており,また,Coarray などの並列化機能を標準の規格にしようとする動きも進行しています.そして,実際にFortran2008 では,一部のCoarray 機能が取り入れられました.しかし,これらが実用的な意味で今後の科学技術計算にどの程度役に立つのかは,まだ議論の余地が残るところです.
そこで,HPF 推進協議会は,創立15 周年を迎えることもあり,HPF という特定の言語には拘らずFortran をベースとする高度な並列処理言語の普及・啓蒙・教育についての活動を行うことを目的とし,日本語名称を高性能Fortran 推進協議会(略称:HPF推進協議会),英語名称をHigh Performance computing with Fortran Promoting Consortium(略称:HPFPC)に変更して再出発する所存です.
そして,並列Fortran に関するシンポジウムやFortran のコンパイラベンダとユーザが意見交換のできるイベント,Fortran に関する技術的な話から方針論までワークショップ的に議論する「Fortran 塾」等の開催およびFortran 教育のための教材の作成を通じて,Fortran 文化を守るための活動を続けていきたいと考えています.
(改訂趣意書(2016 年6 月1 日)より)